すもも プラム 違い 意味 種類 使い分け

「すもも」と「プラム」という言葉を、あなたはどのように使い分けていますか?果物売り場ではどちらもよく見かける名前ですが、実は植物としての分類や原産地、味わいにおいて違いがあります。

その違いは意外と曖昧で、日常会話の中では混同されることもしばしばです。本記事では、「すもも」と「プラム」の意味の違い、そして使い分けのポイントをわかりやすく解説します。

「すもも」の意味

 

すもも」とは、バラ科サクラ属に属する果物で、正式には「日本すもも」と呼ばれます

果実はやや楕円形で、外皮は赤や赤紫で、果肉は黄色からオレンジ色が一般的です。甘酸っぱさのある爽やかな味わいが特徴で、生食はもちろん、ジャムやシロップ漬けにもよく使われます。

「すもも」は中国原産で、古代に日本へ渡来したとされます。日本では平安時代以前から栽培されていた記録もあり、独自の品種改良が進められてきました。今日では「大石早生(おおいしわせ)」や「ソルダム」といった多くの品種が日本全国で親しまれています。

英語では「Japanese plum」と呼ばれますが、日本語においては単に「すもも」と呼ばれるのが一般的です。

「すもも」の例文

  1. 庭のすももの木に、今年もたくさんの実がなった。
  2. 母は、冷蔵庫で冷やしたすももを朝食のデザートに出してくれた。
  3. 夏になると、地元の直売所ですももを箱買いするのが恒例行事だ。
  4. 甘酸っぱいすももジャムは、トーストとの相性が抜群です。
  5. 市場で見つけたすももは、鮮やかな赤色でとても美味しそうでした。

「プラム」の意味

 

プラム」は、英語で「Plum」と書き、すもも全般を指す言葉です。

特に輸入された欧米品種を指して「プラム」と呼ぶことが多く、日本の市場では、果皮が濃い赤紫色で甘みが強いタイプが「プラム」として販売されています。

こちらもバラ科サクラ属に属しますが、「日本すもも」とは異なる品種群です。果実は球形に近く、皮は濃い紫や黒に近い色が多く、果肉は緑や黄色など品種によってさまざまです。酸味は控えめで甘みが強く、みずみずしい味わいが魅力です。

西洋すももは、日本すももとは異なり、ヨーロッパや中央アジア(コーカサス地方)が原産とされます。そのため、「プラム」は中国から伝わったものではなく、独立した進化系統を持つ果物とされています。

日本では「プルーン」と呼ばれるドライフルーツも、この西洋すももを乾燥させたものが主流です。

「プラム」の例文

  1. 夏のデザートに、完熟のプラムを冷やして出しました。
  2. 彼女は、朝食にプラムとヨーグルトを一緒に食べていた。
  3. プラムを使った赤ワインソースは、肉料理との相性が良い。
  4. スーパーに並んでいたプラムは、皮が張っていてとても新鮮だった。
  5. プラムのジャムは、ヨーグルトやパンに合わせると相性抜群です。

「すもも」と「プラム」の違い

すもも プラム 違い

「すもも」と「プラム」の違いは、次のように整理することができます。

項目 すもも(日本すもも) プラム(西洋すもも)
原産地 中国(→日本に渡来) ヨーロッパ・中央アジア(独自の系統)
やや楕円形 丸に近い球形
赤紫系、果肉は黄色など 紫〜黒系、果肉は緑〜黄
酸味が強め 甘みが強くジューシー
主な用途 生食、ジャム、果実酒など 生食、焼き菓子、ドライフルーツなど

「すもも」と「プラム」は見た目や用途が似ているため、混同されやすい果物です。しかし、学術的・歴史的には明確な違いがあります。

最大の違いは「原産地」と「品種」です。「すもも」は中国原産の「日本すもも」で、日本に古くから伝来し独自の品種改良が進められてきました。一方の「プラム」は、ヨーロッパ原産の「西洋すもも」で、日本すももとは別の進化系統を持ちます。

また、果実の形にも差があります。すももはやや楕円形で、果肉は黄色系が多く、酸味はやや強めです。対して、プラムは丸に近い形状をしており、果肉は緑や黄色など多彩で、甘みが強くジューシーな傾向があります。

このように、「すもも」と「プラム」は植物学的には近い存在ですが、産地や品種、味の傾向、用途などによって使い分けられています。

「すもも」と「プラム」の使い分け

 

それでは、実際に両者をどのように使い分ければよいのでしょうか?以下に、場面ごとの使い分け方を簡単に示します。

① 和風の料理や日常会話で話す場合 ⇒ 「すもも」

和風の文脈や日本的な言い回しの中では、「すもも」が使われます。

例えば、「すもも酒」「すもものジャム」など、昔ながらの家庭料理や日本のレシピには「すもも」という名称が自然です。

② 洋菓子や英語表記、輸入食材の場合 ⇒ 「プラム」

洋風の料理、タルトやケーキなどでは「プラム」と表記されることが多いです。

英語でも “plum tart” などと表現されるため、洋菓子のレシピや海外の料理サイトでは「プラム」が使われることが一般的です。

③ 生の果物か乾燥果実かで迷う場合 ⇒ 「プラム」または「プルーン」

西洋すももの生果実は「プラム」、乾燥させたものは「プルーン」と区別します。健康食品やドライフルーツの文脈では「プルーン」が一般的です。

※ただし、販売店や品種によって呼称が混在している場合もあるため、パッケージの表示や用途に応じて使い分けることが大切です。

まとめ

 

この記事では、「すもも」と「プラム」の違いを解説しました。

どちらも似たような果物に見えますが、実は原産地、学名、味、用途などにおいて違いがあります。特に「すもも」は中国原産で日本で広く親しまれている果物、「プラム」はヨーロッパ原産で甘みの強い西洋すももです。

違いを知ることで、より的確に使い分けられるようになります。ぜひ今後の食生活に役立ててみてください。