録る 撮る 違い 意味 使い分け とる

「録る」と「撮る」は、どちらも日常生活でよく使われる言葉です。しかし、同じ「とる」という読み方でも、意味や使われる場面には明確な違いがあります。

誤った使い方をすると、相手に誤解を与えてしまうかもしれません。本記事ではそれぞれの意味を、具体例を使いながらわかりやすく解説していきます。

「録る」の意味

 

録る(とる)」とは、音声や映像などの情報を記録することを意味する言葉です。

特に、会議・講演・音楽・インタビュー・放送など、耳で聞く情報や時間の流れを残す場合に使われます。「会議を録る」「講義を録る」「ドラマを録る」などの使い方が一般的です。

この「録」という漢字は「記録」の「録」と同じで、「書き留める」「残しておく」という意味を持ちます。そのため、「録る」は文字ではなく、音や映像をデータとして保存するときに使われるのが特徴です。

現代では、「録音」「録画」といった形で広く用いられ、デジタル機器やスマートフォンでの使用も一般的になっています。英語では「record(レコード)」に近く、「後から聞いたり見たりできるように記録する」というニュアンスを含みます。

つまり、「録る」は音声や映像を保存する行為を表す言葉と言えるでしょう。

「録る」の例文

  1. 会議の内容を、後で確認できるように録る
  2. ラジオ番組を録って、通勤中に聞いた。
  3. 子供の発表会をビデオで録ることで、思い出を残す。
  4. インタビューを録って、記事を書く参考にした。
  5. ピアノの演奏を録ることで、自分の成長を確かめる。

「撮る」の意味

 

撮る(とる)」とは、カメラやスマートフォンなどで映像や写真を記録することを意味する言葉です。

写真・動画・映画といった視覚的な情報、つまり「目で見えるもの」を残す場合に使われます。「写真を撮る」「動画を撮る」「映画を撮る」などが代表的な使い方です。

漢字の「撮」には「つまむ」「取り出す」といった意味があり、ここから「カメラで一瞬を切り取る」「瞬間を取り出して残す」というイメージが生まれました。そのため、「撮る」は単に映すだけでなく、「カメラで瞬間をつかまえる」という動作を表します。

また、「撮る」は映像作品を制作する場合にも使われ、「映画を撮る」「PVを撮る」などは、作品作りの意味も含みます。英語では「take(a photo / a video)」や「film」に近く、後から見るために目で見える情報を残すというニュアンスを持っています。

このように、「撮る」はカメラによって映像や写真を作り出す行為を表す言葉です。

「撮る」の例文

  1. 旅行先で見た美しい風景を、カメラで撮る
  2. 楽しそうな友人の笑顔を、スマホで撮る
  3. 卒業式の思い出として、集合写真を撮る
  4. 空を飛び立つ鳥の瞬間を、カメラで撮る
  5. 季節ごとに変わる街並みの様子を、動画で撮る

「録る」と「撮る」の違い

録る 撮る 違い

「録る」と「撮る」の違いは、次のように整理することができます。

項目 録る(とる) 撮る(とる)
主な意味 音声や映像を記録する 写真・映像を撮影する
対象 音、声、音楽、放送など 写真、映像、動画など
使用する機器 録音機、録画機、ボイスレコーダーなど カメラ、スマートフォン、ビデオカメラなど
英語表現 record take(a photo / video)
例文 会議を録る/番組を録る 写真を撮る/映画を撮る

「録る」と「撮る」の違いは、記録する対象と目的にあります。どちらも「情報を残す」という点では共通していますが、記録する内容によって使い分けられます。

「録る」は、主に音声や音を中心に記録するときに使われます。会議や講演、ラジオ、放送など、耳で内容を再現する場合に適しており、自分で撮影するわけではなく、ボイスレコーダーや録音機、テレビの録画機能などの機器を使って保存します。

一方で「撮る」は、映像や写真を自分でカメラやスマートフォンを向けて記録する場合に使われます。旅行やイベント、映画など、目で楽しむ内容を残すときに適しており、自分の手で一瞬を切り取って記録するイメージです。

このように、「録る」は耳で記録するもの、「撮る」は目で記録するものという違いを押さえておくと分かりやすくなります。

「録る」と「撮る」の使い分け

 

それでは、実際に両者をどのように使い分ければよいのでしょうか?以下に、場面ごとの使い分け方を簡単に示します。

①音声を残したい場合 ⇒ 「録る」

会議、講演、ラジオ、演奏など、音声を中心に保存したいときは「録る」を使います。たとえば、「講義を録って復習する」「ラジオを録ってあとで聞く」といった形が自然です。音として残すのが目的のときに適しています。

②写真や映像を残したい場合 ⇒ 「撮る」

目で見える光景を保存したい場合は、「撮る」を使います。「家族の写真を撮る」「動画を撮ってSNSに投稿する」など、カメラやスマホを向けて自分で映像を作り出す行為が伴うのが特徴です。

③テレビ番組などを保存したい場合 ⇒ 「録る」

テレビ番組や配信番組をレコーダーで保存する場合は「録る」を使います。これは、自分でカメラを向けて撮影するのではなく、すでに放送されている映像データを保存する行為だからです。

※同じ映像でも、「撮影せずにデータを保存する」⇒「録る」、「カメラで撮影して映像を作る」⇒「撮る」という行為の違いで使い分けます。

まとめ

 

この記事では、「録る」と「撮る」の違いを解説しました。どちらも「とる」と読む同音異義語ですが、使い方には明確な違いがあります。

  • 録る:すでにある音声・映像データを保存する行為。
  • 撮る:カメラを使って映像や写真を作り出す行為。

正しい区別を意識すると、日常会話や文章での表現がより正確になります。場面に応じて正しく使い分け、自然で伝わりやすい日本語を身につけましょう。

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