
「変更」と「修正」は、どちらも内容をあらためる場面で使われる言葉です。しかし、意味やニュアンスにははっきりとした違いがあります。
日常会話だけでなく、ビジネス文書でも使われるため、正確に理解しておきたいところです。本記事ではそれぞれの意味を、具体例を交えてわかりやすく解説していきます。
「変更」の意味
「変更(へんこう)」とは、元の内容を別の内容へ変えることを指す言葉です。
主に、設定や条件、方針などを新しい内容に切り替える場合に使われます。単なる微調整ではなく、元の内容とは異なるものへ変える点が特徴です。
「変」は「事態が移り変わること」、「更」は「あらたまること」を意味します。そのため、変更はすでに決まっている内容そのものが別のものになるという意味合いを持ちます。
ビジネスシーンでは、日程や契約条件、仕様、担当者など、具体的な事実関係を切り替える場面で頻繁に用いられます。
このように、「変更」は元の内容を丸ごと新しい内容へ移行するイメージが強い言葉だと言えるでしょう。
「変更」の例文
- 来月から、会社の勤務時間が変更される予定だ。
- 契約内容の条件は、協議のうえで変更された。
- 会議の開始時刻は、午前から午後へ変更となった。
- 取引先との打ち合わせ日程を急きょ変更することにした。
- 出発時間は、直前になって変更せざるを得なかった。
「修正」の意味
「修正(しゅうせい)」とは、不十分な点やずれている部分を、より適切な形に直すことを指す言葉です。
必ずしも誤りがあるとは限らず、より望ましい状態へ整えるというニュアンスが含まれます。元の内容を大きく変えるというより、方向性を保ちながら手直しする場合に使われます。
「修」は「つくろう・整えること」を、「正」は「正しくすること」を表します。そのため、修正には調整や改善の意味合いが強く含まれています。数値や文章の表現、計画の細部など、部分的な手直しを行う際に用いられるのが一般的です。
また、「軌道修正」という言葉のように、方向性を保ちながら軌道を整える場面でも使用されます。全体を別物にするのではなく、現状をよりよい形へ整える点が特徴です。
「修正」の例文
- 私は資料の誤字に気づき、すぐに修正を加えた。
- 数値の見積りは、上司の判断によって修正された。
- 彼女は、企画書の表現を一部だけ修正している。
- 計画の細部については、私たちで丁寧に修正した。
- 方針の方向性は、会議のあと軽く修正することになった。
「変更」と「修正」の違い
「変更」と「修正」の違いは、次のように整理することができます。
| 項目 | 変更 | 修正 |
|---|---|---|
| 誤りの前提 | なし | 必ずしも誤りでない |
| 変化の度合い | 比較的大きい | 部分的・微調整 |
| 内容の扱い | 別の内容に切り替える | 元の内容を整える |
| 主な対象 | 日程・契約・方針など | 数値・文章・計画など |
| ニュアンス | 切り替え・転換 | 調整・改善 |
「変更」は、元の内容を別の内容へ置き換える点に特徴があります。たとえば、「会議日程を変更する」「デザインを変更する」といった場合、元の内容そのものを別案に置き換えるイメージです。正誤は関係なく、予定や方針そのものを変える場合に用いられます。
一方、「修正」は、現状を活かしながら、より適切な形へ整える言葉です。必ずしも誤りが前提ではありませんが、不十分さやずれを正す意味合いが強くなります。また、「軌道修正する」などのように、方向性を保ちながら整える場合にも用いられます。
このように、変化の大きさと内容の扱い方が、両者を区別する重要なポイントになります。言い換えれば、全体を入れ替えるのが変更、現状を整えるのが修正と理解すると分かりやすいでしょう。
「変更」と「修正」の使い分け
それでは、実際に両者をどのように使い分ければよいのでしょうか?以下に、場面ごとの使い分け方を簡単に示します。
①予定や条件を別の内容にするとき⇒「変更」
予定や条件を新しい内容にするときは「変更」を使います。内容そのものが別案へ切り替わる場合に適しています。
②数値や表現を整えるとき⇒「修正」
数値や表現を整えるときは「修正」を使います。方向性を保ったまま手直しする場面に向いています。
③方針を大きく切り替えるとき⇒「変更」
方針を大きく切り替えるときは「変更」を使います。単なる微調整であれば修正がふさわしい場面もありますが、大きく変えるときは「変更」が望ましいです。
※規模が小さくても内容が別物になるなら変更、内容を活かして整えるなら修正と考えると誤りにくくなります。
まとめ
この記事では、「変更」と「修正」の違いを解説しました。
「変更」は内容そのものを別のものへ切り替える言葉です。対して、「修正」は元の内容を活かしながら整える意味を持ちます。
両者の違いを理解すれば、文章やビジネス文書での表現もより正確になるでしょう。