
「非難」と「批難」は、どちらも「ひなん」と読む言葉です。ただ、この二つの違いはどこにあるのかという疑問があります。
普段の文章やビジネスシーンなどで、どちらを使うべきか迷うという人も多いと思われます。本記事では、それぞれの意味や使い分けについて詳しく解説します。
「批難」の意味
「批難(ひなん)」とは、相手の行動や考え方に欠点を指摘し、厳しく責めることを指します。
「批」という字には「物事を判断し、評価する」という意味があり、「難」には「とがめる、非難する」という意味があります。
そのため、「批難」は「物事を評価しつつ責める」というニュアンスを持つ言葉となります。
しかし、「批難」という言葉自体は、実際にはあまり使われることがありません。辞書にも「非難」と同じ意味として記載されており、現代の日本語ではほとんど「非難」のほうが使われます。
「批難」の使用例
以下の例文のように、主に意見や態度を厳しく指摘する場面で使われます。
- 彼の発言は一部の人々から批難を浴びた。
- 有名コメンテーターが政府の対応を批難した。
- 彼の不誠実な態度を批難する声が上がっている。
- SNSでは彼の行動が批難の的となった。
- 新しい政策は専門家から批難を受けた。
「非難」の意味
「非難(ひなん)」とは、他人の過失や悪事を責めることを意味します。
「非」という字には「反対する・否定する」という意味があり、「難」には「とがめる・責める」という意味があります。そのため、「非難」は相手の言動に対し、反対の立場をとりながら厳しく批判するニュアンスを持ちます。
「非難」は日常的に使われる言葉であり、ニュースやビジネスシーンなどでもよく登場します。特に、公的な問題や社会的な出来事に関して、他者の行動を厳しく批判する際に使われることが多いです。
「非難」の使用例
- 政府の対応に国民から非難の声が上がった。
- 彼の無責任な発言は、非難に値する。
- その決定は多くの人々から非難を浴びた。
- 不正行為が発覚し、彼は世間から非難を受けた。
- SNSでは彼の行動が激しく非難されている。
「批難」と「非難」の違い
「批難」と「非難」の違いは、次のように整理することができます。
批難 | 非難 | |
---|---|---|
意味 | 欠点を指摘し、厳しく責める | 他人の過失や悪事を責める |
成り立ち | 「批」=評価する+「難」=責める | 「非」=否定する+「難」=責める |
使用頻度 | ほぼ使われない | 一般的に広く使われる |
使われる場面 | 意見や態度の欠点を厳しく指摘する際 | 公的な問題や社会的な出来事 |
「批難」と「非難」はどちらも「相手の行動や言動を責める」という意味を持つ言葉ですが、実際の使用頻度には大きな違いがあります。
「批難」は「批判」と「非難」の要素を併せ持ち、「物事を評価しながら責める」というニュアンスを持つ言葉です。しかし、現代日本語ではほとんど使われることはありません。
一方、「非難」は相手の過ちや悪行を厳しく責める言葉であり、ニュースやビジネスの場面でも広く使われています。こちらは一般的に広く使われる言葉なので、迷った際には「非難」を使うのが無難です。
もし「批難」という言葉を使いたい場合は、その意味や成り立ちを理解した上で、適切な文脈で用いる必要があります。
「批難」と「非難」の使い分け
「批難」と「非難」の意味は基本的には同じと考えて問題ありません。ただし、両者の字義の違いを考えると、以下のような使い分けができます。
- 「非難」⇒相手の過失や悪行を責めるときに使う(例:「彼の発言は非難されるべきだ。」)
- 「批難」⇒相手の考えや意見に対し、批評を交えながら責めるときに使う(例:「彼の政策は専門家から批難された。」)
しかし、「批難」は一般的にはほとんど使われないため、通常の文章では「非難」を用いるのが無難です。
「批難」「非難」と混同しやすい語
-
「批難」と「批判」の違い
「批難」は「物事を評価しつつ責める」という意味を持ちますが、似た言葉に「批判」があります。「批判」は、良い点・悪い点の両方を評価する場合にも使われるため、「批難」とは異なり、否定的な意味だけではありません。そのため、何かを分析しながら意見を述べる際には「批判」を使うのが適切です。 -
「非難」と「避難」の混同に注意
「非難」と似た言葉に「避難(ひなん)」があります。「避難」は「危険を避けるために安全な場所へ移動すること」を指すため、「非難」とはまったく異なる意味になります。特に会話や文章で使う際には注意が必要です。 -
「非難」と「誹謗中傷」の違い
「非難」は相手の過失や悪行を指摘する行為ですが、「誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)」とは異なります。「誹謗中傷」は事実ではないことや根拠のない悪口を言うことを指すため、正当な理由に基づいて批判する「非難」とは区別して使う必要があります。
まとめ
本記事の内容をまとめると、下記のようになります。
- 「批難」と「非難」はどちらも「過ちを責める」意味を持つが、一般的に使われるのは「非難」。
- 「批難」は「評価しながら責める」という意味を持つが、現代ではほぼ使われない。
- どちらを使うか迷ったら「非難」を使うのが正しい選択。
「非難」と「批難」は同じ意味ですが、使われる頻度には大きな違いがあります。適切な言葉の意味を理解した上で、実際の文章で使うようにしましょう。
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