書き換える 書き替える 違い 意味 使い分け

パソコン作業中や文章の修正時によく使う「かきかえる」という言葉。ただ、漢字で書くと「書き換える」と「書き替える」の2種類があり、どちらを使えばよいか迷ったことはありませんか?

実はこの二つ、意味は似ていても使い方には明確な違いがあります。本記事では、それぞれの意味と使い分けのポイントをわかりやすく解説していきます。

「書き換える」の意味

 

書き換える」とは、すでに書かれているものを、別の内容に直すという意味を持つ言葉です。

対象は文章、プログラム、契約書、仕様書など幅広く、元の内容を一部修正・変更する際によく使われます。

「書き換える」には元の構成や流れを残しながら内容だけを変える、というニュアンスが含まれます。

「換」という漢字には「取り替える・変更する」といった意味があり、これは文章や情報の一部を入れ替えるイメージに当てはまります。

特にビジネス文書やシステム開発の現場などでは、「この部分を書き換えてください」といった指示が日常的に使われています。

全体を変更するのではなく、一部を改めて変更するという点が、「書き換える」の大きな特徴といえるでしょう。

「書き換える」の例文

  1. 担当者は、契約書の第3条を内容に合わせて書き換えた
  2. プログラマーは、バグを修正するためにコードを書き換えた
  3. プレゼン資料の一部が古かったため、最新の情報に書き換えた
  4. 編集者は、記事の見出しをより目を引くように書き換えた
  5. 学生は、誤って記入した志望理由をその場で書き換えた

「書き替える」の意味

 

書き替える」とは、内容全体をまるごと取り替えて書くという意味合いが強い言葉です。

「替」という漢字には「すっかり取り替える」「一新する」という意味があり、部分的な修正ではなく、全部を一から書き直すような場面に適しています。

この語は現代ではあまり頻繁には使われず、「書き換える」に統一される傾向があります。しかし、「書き替え」によって全体を刷新するというニュアンスを強調したいときには、あえてこちらを使うこともあります。

たとえば、季節ごとに内容を一新するような販促ポスターや、毎月更新する飲食店のメニュー表などは、「書き替える」の方がしっくりきます。また、駅や店頭の案内表示、掲示物など、内容をそっくり取り替えるような場面にも適しています。

「書き替える」の例文

  1. 店長は、季節メニューを春仕様に合わせてすべて書き替えた
  2. 学園祭のポスターは、デザインと内容を一新して書き替えられた。
  3. 案内板の内容が古くなったので、全体を書き替えることにした。
  4. 広報担当者は、イベント情報を今年のものに合わせて書き替えた
  5. 社内マニュアルを新制度に合わせて書き替える作業が始まった。

「書き換える」と「書き替える」の違い

書き換える 書き替える 違い 表

「書き換える」と「書き替える」の違いは、次のように整理することができます。

項目 書き換える 書き替える
主な意味 一部を修正・変更して書き直す 丸ごと入れ替えて書き直す
漢字の違い 「換」=交換・変更の意 「替」=取り替えの意
用例 契約書の文言を書き換える メニュー表を書き替える
使用頻度 高い(一般的な表記) やや低い(限定的)
ニュアンス 内容を部分的に変更する印象 内容全体を交換する印象

両者はいずれも「何かを書き直す」という意味を持ちますが、使われ方や意味のニュアンスには違いがあります。

「書き換える」は、既存の文や情報を別の内容に書き直すことを指す言葉です。日常会話やビジネス文書、プログラミング、契約書など幅広い場面で使われ、修正・訂正・変更の意味を含みます。

たとえば、「契約内容を一部書き換える」「プログラムのコードを書き換える」など、元の内容を残しつつ中身を変える場合に使われます。

一方、「書き替える」は「替える」という字が使われていることから、丸ごと入れ替える・交換するニュアンスが強くなります。たとえば、「メニュー表を季節ごとに書き替える」と言えば、全体を差し替えるような印象を与えます。

つまり、「どこをどの程度変えるか」によって、どちらを使うかが変わってくるということです。とはいえ、現代では「書き換える」を使うことの方が多く、「書き替える」はやや限定的な表記として扱われることもあります。

「書き換える」と「書き替える」の使い分け

 

それぞれの使い分けを正しく理解しておくことで、誤解を避け、より適切な表現が選べます。以下のような状況に応じて、どちらの語を使うか判断しましょう。

①一部分を修正する場合 ⇒「書き換える」

文章やプログラムなどの内容を一部変更したいときは「書き換える」を使います。

例:書類の文言を少しだけ変更するような場合。

②全体を入れ替える場合 ⇒「書き替える」

資料や掲示物などをすべて新しいものに取り替える場合は「書き替える」が自然です。

例:毎月更新するチラシや、イベントごとに作り直す案内板など。

③迷ったときや一般的な用法として ⇒「書き換える」

現代では「書き換える」が広く使われており、「書き替える」はやや古風な印象を与えることもあります。そのため、迷ったときには「書き換える」を使うのが無難です。

このように、変える対象の範囲や内容に注目することで、自然な言い回しが選べるようになります。

まとめ

 

本記事では、「書き換える」と「書き替える」の違いを解説しました。

「書き換える」は一部を修正・変更する意味で幅広く使われます。一方の「書き替える」は全体を入れ替えるニュアンスが強く、使う場面がやや限定されます。

それぞれの使いどころを理解して、文章や会話で適切に使い分けましょう。

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