「心暖まる」と「心温まる」の違い。どっちの意味が正しい?

「心暖まる」と「心温まる」は、どちらも人の優しさや思いやりに触れた場面で使われる言葉です。しかし、同じ読み方で意味も似ているため、どちらを使うべきか迷う人は少なくありません。

文章を書くときや、公的な表現を選ぶときには、漢字の違いによる印象も気になるところです。本記事では、「心暖まる」と「心温まる」の意味を、具体例を交えてわかりやすく解説していきます。

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目次

「心暖まる」の意味

心暖まる(こころあたたまる)」とは、人の親切な行動や思いやりに触れ、心がやさしく和らぐ様子を表す言葉です。

「暖」という漢字は、「寒」の反対語として用いられ、主に気候や気温、空気など、体全体で感じるあたたかさを示します。そのため、「心暖まる」は、本来は物理的なぬくもりを比喩的に心に当てはめた表現だといえます。

この表現は、小説やエッセイなど感情を重視する文章で使われることが多く、人の行為がきっかけとなって心がほぐれていく印象を与えます。

一方で、辞書や公的文書では表記が統一されていないため、使用場面によっては慎重な判断が求められます。意味としては誤りではありませんが、やや感覚的・文学的な表現といえるでしょう。


「心暖まる」の例文

  1. 老夫婦の会話を聞き、胸がじんわりと心暖まる思いになった。
  2. 彼のさりげない気遣いに触れ、自然と心暖まる気持ちが芽生えた。
  3. 被災地での助け合いの話は、多くの人の心暖まる感情を呼び起こした。
  4. 子どもたちの純粋な笑顔を見て、心暖まる時間を過ごすことができた。
  5. 地域の支援活動を知り、世の中には心暖まる行動があると感じた。

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「心温まる」の意味

心温まる(こころあたたまる)」とは、人情や思いやりに触れ、安心感や穏やかな気持ちになることを表す言葉です。

「温」という漢字は、「冷」の反対語として使われ、料理や人の心、もてなしなど、体の一部や内面で感じるあたたかさを示します。そのため、「心温まる」は、心の内側からじんわりと広がる感情を表す表現といえます。

新聞や放送、文化庁の資料などでは、心や人情に関する表現には「温」を用いるのが基本とされており、公的・説明的な文章ではこちらが多く使われます。

抽象的な対象にも自然に使えるため、ブログ記事や解説文でも違和感がありません。迷った場合には、「心温まる」を選ぶと、読み手に誤解を与えにくい表現になります。


「心温まる」の例文

  1. 友人からの励ましの言葉に、心温まる気持ちになった。
  2. 店員の丁寧な対応が印象的で、心温まる接客だと感じた。
  3. 家族からの手紙を読み、心温まる思いで胸が満たされた。
  4. 町の人々の支え合いに触れ、心温まる出来事だと思った。
  5. 読後に余韻が残る心温まる物語として、多くの支持を集めている。

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「心暖まる」と「心温まる」の違い

「心暖まる」と「心温まる」の違いは、次のように整理することができます。

項目心暖まる心温まる
漢字の反対語
基本的な意味体全体で感じるあたたかさ内面で感じるあたたかさ
主な使用対象気候・空気の比喩心・人情・思いやり
使用場面文学的・感覚的表現公的・説明的表現

「心温まる」と「心暖まる」は、どちらも人の優しさや思いやりに触れて、和やかな気持ちになる様子を表す言葉です。そのため、混同されやすいですが、使われる漢字にはニュアンスの違いがあります。

「温」は「冷」の反対語で、料理や人情、もてなしなど、体の一部や心で感じるあたたかさ、また抽象的な対象に用いられます。そのため、「心温まる話」「温かい心」など、人の気持ちに関する表現では「温」が自然とされています。新聞社やNHKなどの公的表記でも、この用法が基本です。

一方、「暖」は「寒」の反対語で、気候や気温、室内の空気など、体全体で感じるあたたかさに使われる漢字です。「暖かい部屋」「暖かい気候」などが代表例で、心の状態を表す場合にはやや比喩的な表現として「心暖まる」が用いられることがあります。

このように、両者はどちらが正しい、どちらが誤りなどと厳密に区別できるものではありません。ただし、辞書間で表記が分かれている点や、公的機関の表記方針を踏まえると、一般的な文章では「心温まる」を用いた方が無難です。

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「心暖まる」と「心温まる」の使い分け

それでは、実際に両者をどのように使い分ければよいのでしょうか?以下に、場面ごとの使い分け方を簡単に示します。

① 心や人情を表す場合⇒「心温まる」

心の状態や人の思いやりを表すときは「心温まる」を使います。内面で感じる感情を表すため、説明文や解説記事にも適しています。

② 文学的な表現を重視する場合⇒「心暖まる」

感覚的な印象や情景を重視する文章では「心暖まる」が使われやすいです。物語性を持たせたい場合に、やわらかな響きを与えます。

③ 迷った場合⇒「心温まる」

どちらを使うか判断に迷ったときは「心温まる」を選びます。公的表記や一般的な用法として、誤解されにくい表現です。


まとめ

今回は、「心暖まる」と「心温まる」の違いを解説しました。

「心暖まる」は感覚的・文学的な表現で、情景や雰囲気を柔らかく伝えるときに使われます。一方の「心温まる」は内面や人情に触れた感情を表し、公的・説明的な文章にも適しています。

迷ったときや一般的な文章では、「心温まる」を選ぶのが無難です。

この記事を書いた人

大学卒業後、出版会社へと就職。退職後はフリーライターとして独立し、現在は言葉の意味や違いなど、日々の生活やビジネスに役立つ情報を発信しています。皆さんに「なるほど」と思ってもらえる内容をお届けすることを心がけています。

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