当たる ぶつかる 違い 意味 使い分け

日常会話や文章の中で、「当たる」と「ぶつかる」という言葉がよく使われます。しかし、この二つはどのように違うのか迷ったことはありませんか?

どちらも「物が何かに接触する」という共通点がありますが、その使い方には違いがあります。本記事では、「当たる」と「ぶつかる」の違いを、例文を交えながら詳しく解説していきます。

「当たる」の意味

 

当たる」は、「物が進んでいって何かに接触すること」を指す言葉ですが、その接触は比較的軽いものが多いです。

「当たる」は的や要所など、小さな一点に触れるニュアンスが強く、広い範囲ではなく特定の部分と接触するイメージを持ちます。例えば、「ボールがゴールポストに当たる」などのように、ある特定の一点に接触することを表します。

さらに、「当たる」は物理的な接触以外にも、「日が当たる」「宝くじが当たる」のように、抽象的な表現としても幅広く用いられます。

「当たる」の例文

  1. ボールがバットに当たる
  2. 運よく、宝くじが当たる
  3. 朝の日差しが窓に当たる
  4. 投げた石が木に当たる
  5. 彼の予想が見事に当たる

「ぶつかる」の意味

 

一方、「ぶつかる」は同じく「物が進んで何かに接触すること」を指しますが接触時の衝撃が強かったり、予想しなかった障害に遭遇したりするする意味を含みます。

例えば、「車が電柱にぶつかる」のように、物理的な強い衝撃を伴う接触を表すことが多いです。

また、「ぶつかる」は進んできた双方を主語にして言うこともでき、「二人がぶつかる」「車とバイクがぶつかる」のように、互いに動いているもの同士の衝突にも使われます。

さらに、物理的な意味だけでなく、「意見がぶつかる」「壁にぶつかる(困難に直面する)」のように、比喩的な表現でもよく用いられます。特に対立や障害を表す際に使われる点が、「当たる」との大きな違いです。

「ぶつかる」の例文

  1. 自転車が電柱にぶつかる
  2. 交差点で二台の車がぶつかる
  3. 彼と意見がぶつかることが多い。
  4. 仕事で大きな壁にぶつかる
  5. 走ってきた子供同士がぶつかる

「当たる」と「ぶつかる」の違い

当たる ぶつかる 違い

「当たる」と「ぶつかる」は、以下のような違いがあります。

当たる ぶつかる
接触の強さ 軽い接触が多い 強い衝撃を伴う場合が多い
対象の特徴 的や要所など一点に当たる 予想しない障害や広い範囲と接触する
動きの関係 一方向から接触することが多い 双方が動いて衝突する場合もある
比喩的表現 幸運や光が届く意味でも使われる 困難や対立を表す場面でも使われる

「当たる」は、比較的広い意味を持ち、軽い接触から偶然の出来事まで表します。

例えば、「ボールが壁に当たる」のように、物が何かに触れる場合や、「予想が当たる」のように、期待した結果が現実になる場合にも使われます。また、「日が当たる」のように、光や風が届くことを指すこともあります。

一方、「ぶつかる」は、より強い衝撃を伴う接触を指します。「自転車が電柱にぶつかる」のように、勢いよく何かに衝突する場面で使われます。

また、「意見がぶつかる」のように、考えが対立する場面でも用いられ、衝突や対立のニュアンスが強い言葉です。

このように、「当たる」は軽い接触や偶然の出来事を指すのに対し、「ぶつかる」は強い衝撃や対立を含む点が大きな違いです。

どちらも「進んで行って、何かと接触する」という意味は共通していますが、「当たる」は進んで行ったものが、的や要所など小さい一点で対象と接触する意味が強いです。

対して、「ぶつかる」の方は、接触時の衝撃が大きかったり、進んで行って予想しない障害に行き当たったりする意味を含み、場合によっては進んで来た双方を主語にしていう場合にも用います。

「当たる」と「ぶつかる」の使い分け

 

両者を適切に使い分けるには、以下のポイントに注意しましょう。

  1. 軽い接触なら「当たる」、強い衝撃なら「ぶつかる」

    • 「ボールが壁に当たる」→ 軽く触れる
    • 「車が電柱にぶつかる」→ 強く衝突する
  2. 一点への接触なら「当たる」、広範囲や障害なら「ぶつかる」

    • 「矢が的に当たる」→ 的の一点を捉える
    • 「走っていたら壁にぶつかる」→ 予想外の障害に直面する
  3. 比喩的な意味での使い方にも注意

    • 「予想が当たる」→ 的中することを表す
    • 「意見がぶつかる」→ 対立や衝突を表す
  4. 両方使われるケースもある

    • 「一回戦で強敵と当たる」→ 「当たる」だと対戦するという事実を述べているだけとなる。
    • 「一回戦で強敵とぶつかる」→ 「ぶつかる」だと勝ち進む障害となるものにばったり出会うという意味になる。

誤用を避けるためにも、接触の強さや対象の性質に注目すると、より自然に使い分けることができます。

まとめ

 

今回は、「当たる」と「ぶつかる」の違いを解説しました。

「当たる」は軽い接触や一点への接触、「ぶつかる」は強い衝撃や予想しない障害との接触に使われます。さらに、比喩的な表現にも違いがあるため、状況に応じた適切な言葉を選ぶことが大切です。

本記事の解説を参考に、ぜひ両者を正しく使い分けてみてください。