マルチョウ シマチョウ シロコロホルモン 違い 部位 意味

焼肉店やホルモン専門店でよく見かける「マルチョウ」「シマチョウ」「シロコロホルモン」。どれも人気の高いメニューですが、名前を見ただけではどの部分なのか、どんな味なのか分かりにくいと感じる人も多いでしょう。

実はこれらはすべて「腸」を使ったホルモン料理ですが、動物の種類や部位によって、食感や風味にはそれぞれ違いがあります。本記事では、それぞれの特徴を分かりやすく解説し、さらにおすすめの食べ方も紹介します。

「マルチョウ」の意味

 

マルチョウ」とは、牛の小腸を筒状のまま使用したホルモンです。

漢字で「丸腸」と書き、その名の通り丸みを帯びた見た目が特徴です。牛の小腸の中には脂がたっぷり詰まっており、焼くことで外側は香ばしく、中はジューシーな旨みが溢れ出します。

焼肉店のホルモンメニューの中でも特に人気が高く、脂の甘みを楽しみたい人にとっては外せない部位です。

しっかりとした脂の存在感があるため、タレや塩だけでなく、味噌ダレで濃厚に仕上げても美味しくいただけます。ビールやハイボールとの相性も抜群で、スタミナ料理としても親しまれています。

「シマチョウ」の意味

 

シマチョウ」とは、牛の大腸にあたる部位です。漢字では「縞腸」と書かれることもあり、腸の内側に白い縞模様(しまもよう)があることからこの名前が付きました。

「マルチョウ」と比べると脂は控えめで、独特の歯ごたえと噛みごたえが魅力です。噛むほどに旨みがにじみ出るため、肉そのものの味を楽しみたい人に好まれます。

マルチョウのように濃厚な脂が苦手な人でも、シマチョウならさっぱりと食べやすいでしょう。

焼き加減としては、表面をしっかり焼き上げることで香ばしさが増し、タレとの相性も良くなります。シンプルに塩で焼いて歯ごたえを楽しむのもおすすめです。

「シロコロホルモン」の意味

 

シロコロホルモン」とは、豚の大腸を使った部位で、特に神奈川県厚木市のご当地グルメとして有名になりました。

「シロ」は白い腸を意味し、「コロ」は焼くことでぷっくりと膨らみ、コロコロした形になることから名付けられています。

外側は香ばしく焼き上がり、中には豚特有の甘みを含んだ脂が閉じ込められており、外パリッ・中ジューシーという独特の食感が楽しめます。

牛ホルモンとはまた違った魅力があり、庶民的な味わいと香ばしさで人気を集めています。厚木市では「B級グルメ」として知られ、ご当地イベントや祭りでも提供されるなど地域に根付いた名物料理です。

「マルチョウ」「シマチョウ」「シロコロホルモン」の違い

マルチョウ シマチョウ シロコロホルモン 違い

ここまで紹介した3つのホルモンは、いずれも「腸」を使っていますが、部位や動物の違いによって味わいや特徴が大きく異なります。以下の表で整理してみましょう。

項目 マルチョウ シマチョウ シロコロホルモン
部位 小腸 大腸 大腸
動物
特徴 脂が豊富で丸い形 白い縞模様が見える 焼くとコロコロ膨らむ
食感・味わい 外カリッ、中ジューシーで濃厚 歯ごたえがあり、噛むほど旨み 外パリッ、中ジューシーで甘み

まず「マルチョウ」は、牛の小腸をそのまま筒状に残した部位で、ぷっくりとした丸い形状が特徴です。

脂がたっぷり含まれており、焼くと外はカリッと香ばしく、中はジューシーで濃厚な旨みが楽しめます。ホルモンの中でも特に人気が高く、焼肉の定番メニューといえるでしょう。

一方「シマチョウ」は、牛の大腸にあたります。腸の内側に白い縞模様が見えることからこの名前が付きました。マルチョウに比べて脂は少なめで、歯ごたえがあり、噛むほどに旨みがにじみ出るのが特徴です。脂のしつこさが苦手な人にも食べやすい部位といえます。

最後に「シロコロホルモン」は、豚の大腸を使ったもので、神奈川県厚木市のご当地グルメとして有名になりました。腸を筒状のまま焼くことで、ぷっくりと膨らみ「コロコロ」とした形になるため、この名が付けられています。豚特有の甘みと香ばしさがあり、外はパリッ、中はジューシーという独特の食感を味わえるのが魅力です。

このように、同じホルモンでも「脂の量」「食感」「動物の違い」によって味わいが分かれます。

食べ分け・おすすめの楽しみ方

 

では、どのように食べ分けるとホルモンをより楽しめるのでしょうか?

脂好きならマルチョウ

ジューシーで濃厚な脂を楽しみたい人にはマルチョウがおすすめです。味噌ダレとの相性が抜群で、ビールのお供にも最適です。

さっぱり派はシマチョウ

脂は控えめながら、噛むほどに旨みが出るシマチョウは、塩や醤油ダレでシンプルに食べるのがおすすめです。焼肉の合間に挟むことで、飽きずに楽しむことができます。

ご当地感を味わうならシロコロホルモン

厚木名物として人気のシロコロホルモンは、外はパリッ、中はジューシーな食感のコントラストが魅力です。豚の旨みを堪能したいときに特におすすめです。

また、同じホルモンでも切り方や焼き方によって味わいは変化します。強火で一気に焼くと香ばしさが引き立ち、弱火でじっくり焼けば脂の甘みがより感じられるでしょう。

まとめ

 

「マルチョウ」「シマチョウ」「シロコロホルモン」は、いずれも腸を使ったホルモンですが、それぞれに特徴的な食感と味わいがあります。

  • 「マルチョウ」=牛の小腸で、脂の甘みとジューシーさが魅力
  • 「シマチョウ」=牛の大腸で、歯ごたえと噛むほど広がる旨みが特徴
  • 「シロコロホルモン」=豚の大腸で、外パリッ・中ジューシーなご当地グルメ

部位や動物の違いを知って食べ分ければ、焼肉の楽しみ方はさらに広がります。次にホルモンを注文するときは、それぞれの個性を意識して味わってみてはいかがでしょうか。

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