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政治のニュースでよく耳にする「議員」や「代議士」という言葉。どちらも国会に関わる人を指しますが、実は意味や使われ方が異なります。

また、「衆議院」「参議院」といった国会の仕組みとの関係を知っておくと、ニュースをより正確に理解できます。本記事では、「議員」と「代議士」の違いを具体例を交えてわかりやすく解説していきます。

「議員」の意味とは

 

まず、「議員」とは議会に所属して議案を審議・決定する人」を指す言葉です。つまり、国会の議員だけでなく、都道府県議会や市区町村議会の議員もすべて「議員」と呼ばれます。

たとえば、

  • 国会議員(国の政治を担当)
  • 都道府県議会議員(都道府県の政治を担当)
  • 市議会議員・町議会議員(地域の政治を担当)

これらはすべて「議員」という職種に含まれます。

国会議員の場合、国民の代表として法律を作ったり、予算を決めたり、内閣を監視したりします。

一方、地方議員は、地域の条例を作ったり、予算の使い道をチェックしたりして、地域の行政を支える役割を担っています。

このように、「議員」という言葉は、どのレベルの議会でも使える広い意味の言葉です。

「代議士」の意味とは

 

次に、「代議士」という言葉について見ていきましょう。

「代議士」は「議員」とは違い、「衆議院議員だけを指す呼称」です。

「代議士」という言葉は、明治時代の日本で使われ始めました。当時、国民の意見を「代わりに議会で述べる人」という意味で、「国民の代わりに議論する士(さむらい)」=「代議士」と呼ばれるようになったのです。

つまり、

  • 衆議院議員 → 代議士と呼べる
  • 参議院議員 → 代議士とは呼ばない

という違いがあります。

ただし、「代議士」は法律上の正式な職名ではありません。「代議士」という言葉は、政治家やメディアの世界で慣習的に使われている俗称(ぞくしょう)です。

実際に国会法などの法律では、「国会議員」や「衆議院議員」と書かれており、「代議士」という表現は登場しません。

「代議士」と衆議院の関係性

 

「代議士」という言葉が「衆議院議員」だけに使われるのは、衆議院の性質に関係しています。ここで、国会の仕組みを簡単におさらいしましょう。

日本の国会は「二院制(にいんせい)」と言い、

  • 衆議院(しゅうぎいん)
  • 参議院(さんぎいん)

の二つの院で構成されています。

両方の院に「議員」が所属していますが、役割や性格が少し異なります。

比較項目 衆議院 参議院
任期 4年(解散あり) 6年(3年ごとに半数改選)
定数 465人 248人
権限 強い(内閣不信任決議ができるなど) 弱い(再議決できない場合がある)
呼称 代議士とも呼ばれる 議員と呼ばれる

「衆議院」は、国民の意見をより直接的に反映させるため、任期が短く解散もあります。

そのため、「国民の代表」という意識が強く、「代議士」という呼び方が広まりました。

一方、「参議院」は長期的な視点で政治をチェックする「良識の府」と呼ばれることがあります。

「代議士」が今も使われる理由

 

では、なぜ今でも「代議士」という言葉が使われているのでしょうか?

その理由は、主に3つあります。

1.歴史的な伝統があるから

明治時代の「帝国議会」が始まった頃、衆議院の議員は国民の意思を代わりに述べる「代議士」と呼ばれていました。

当時の日本では、選挙で選ばれた議員が国民を代表して意見を述べるという仕組み自体が新しく、その象徴としてこの言葉が広まったのです。

こうした歴史的な背景から、「代議士」という呼称は今でも伝統的な政治文化の一部として受け継がれています。

2.敬意をこめた呼び方として使われるから

「代議士」という言葉には、「国民の代わりに意見を述べ、国の方向を決める責任ある立場」という意味が込められています。

そのため、選挙で信任を得た政治家に対して、尊敬や敬意をこめて呼ぶ際に使われることが多いのです。

特に公式な場やインタビューなどでは、「○○代議士」という呼び方のほうが、丁寧で格式のある印象を与えます。

3.政治家自身が肩書きとして好んで使うから

政治家の中には、名刺やポスターに「○○代議士」と表記する人も少なくありません。

これは、「国を代表する責任ある人物」という印象を強め、有権者に信頼感や存在感を与える効果があるためです。

そのため、「代議士」という言葉は、法律上の肩書きではないにもかかわらず、政治家自身が自らをアピールするための言葉として現在もよく使われています。

ただし、日常会話やニュース報道では、「衆議院議員」「参議院議員」と区別して呼ぶのが一般的です。

たとえば、ニュース原稿では「自民党の○○衆議院議員が~」と表現します。

まとめ

 

今回は、「議員」と「代議士」の違いを解説しました。最後にポイントを整理しましょう。

項目 議員 代議士
意味 議会に所属して審議・決定を行う人 衆議院議員を指す呼び名
法的な呼称 あり(正式名称) なし(俗称)
対象範囲 国会議員・地方議員すべて 衆議院議員のみ
使用場面 一般的な呼称・ニュースなど 歴史的・政治的な場面で多い

「議員」は「議会で決める人」という広い意味を持つ言葉で、「代議士」は「その中でも衆議院議員を特別に指す呼び方」です。

どちらも国民の代表として政治を動かす重要な存在であることに変わりはありません。ニュースなどで「代議士」という言葉を聞いたときは、「あ、これは衆議院の議員のことなんだな」と意識すると理解が深まります。

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