「トンネル」と「アンダーパス」の違いは?意味と使い分けを解説

「トンネル」と「アンダーパス」の違いは?意味と使い分け

「トンネル」と「アンダーパス」は、道路や鉄道などの交通インフラに関係する場面で使われる言葉です。しかし、見た目が似ているため、両者の違いを正確に説明できる人は意外と多くありません。

ニュースや地図、道路標識などでも見かける言葉なので、違いを正確に理解しておきたいところです。本記事ではそれぞれの意味を、具体例を交えてわかりやすく解説していきます。

目次

「トンネル」の意味

トンネル」とは、道路や鉄道、水路などを通すために、山や地下、海底、河川の下などを掘り抜いて造られた通路のことです。

英語の「tunnel」に由来する言葉で、日本では道路や鉄道の構造物を指す場合によく使われます。一般的には山を貫通する施設を思い浮かべる人が多いですが、地下鉄が通る地下空間や海底を通る通路などもトンネルに含まれます。

トンネルの特徴は、地盤や障害物の内部を掘削して通路を確保している点です。そのため、山を越える代わりに内部を通ったり、市街地の地下に交通網を整備したりする際に活用されます。また、道路や鉄道だけでなく、水道管や電線を通すための設備として造られる場合もあります。

つまり、トンネルとは「地盤や障害物の中を通るために造られた通路全般」を指す広い意味の言葉です。

「トンネル」の例文

  1. 山間部の移動時間を短縮するため、トンネルが新たに建設された。
  2. 列車が長いトンネルを抜けると、海沿いの景色が広がった。
  3. 豪雪地帯では、道路を守る目的でトンネルが整備されている。
  4. 地下鉄は地下に造られたトンネルの中を走行している。
  5. 工事関係者は、老朽化したトンネルの点検作業を実施した。

「アンダーパス」の意味

アンダーパス」とは、道路や鉄道などの下をくぐるために設けられた立体交差の下側の通路や道路を指す言葉です。

英語の「underpass」が語源で、「下を通る通路」という意味があります。主に道路交通の分野で使われ、線路や高架道路の下を車や歩行者が通行できるようにした施設を表します。

アンダーパスの目的は、踏切や交差点による渋滞を減らし、交通の流れを円滑にすることです。そのため、道路を掘り下げて線路や道路の下を通す構造が多く見られます。見た目は短いトンネルのように見えることもありますが、重要なのは「何かの下を通る立体交差施設である」という点です。

つまり、アンダーパスは構造そのものよりも、「上にある道路や線路を避けて下を通る」という役割に着目した言葉といえます。

「アンダーパス」の例文

  1. 市内の渋滞緩和を目的として、アンダーパスが整備された。
  2. 線路下のアンダーパスを利用すると、踏切を待たずに移動できる。
  3. 大雨の際は、アンダーパスが冠水する場合があるため注意が必要だ。
  4. 駅の近くには歩行者専用のアンダーパスが設置されている。
  5. 高架道路の下を通るアンダーパスによって交通が分散された。

「トンネル」と「アンダーパス」の違い

「トンネル」と「アンダーパス」の違いは、次のように整理することができます。

項目トンネルアンダーパス
意味地盤や障害物を掘り抜いて造った通路道路や線路の下を通る立体交差施設
着目点構造物そのもの通行経路の位置や役割
主な目的障害物を貫通して移動しやすくする交差を避けて交通を円滑化する
設置場所山岳部、地下、海底など道路や鉄道の下
長さ長いものが多い比較的短いものが多い

トンネルは、山や地下などの内部を通るために造られた「構造物の名称」です。一方のアンダーパスは、道路や鉄道の下を通るという「役割や位置関係」を表す言葉です。

そのため、山を貫通する関越トンネルのような施設はトンネルですが、アンダーパスとは呼びません。逆に、線路の下をくぐる道路はアンダーパスと呼ばれます。構造的にはトンネルに似ていても、目的が立体交差であるためです。

また、アンダーパスの中にはトンネル状の構造を持つものもあります。この場合、「トンネルでありアンダーパスでもある」という見方ができます。しかし、すべてのトンネルがアンダーパスになるわけではありません。

このように、トンネルは「地中や山の内部を通るための構造物」、アンダーパスは「他の交通路の下を通るための立体交差施設」と考えると分かりやすいでしょう。

「トンネル」と「アンダーパス」の使い分け

それでは、実際に両者をどのように使い分ければよいのでしょうか?以下に、場面ごとの使い分け方を簡単に示します。

①山や地下を貫く場合⇒「トンネル」

山や地下などの内部を通る構造物を指すときは「トンネル」を使います。道路や鉄道だけでなく、水路や設備用の通路について述べる場合にも適した表現です。

②道路や線路の下を通る場合⇒「アンダーパス」

立体交差として道路や線路の下を通るときは「アンダーパス」を使います。交通渋滞の解消や踏切の除去を目的とした施設を説明する際によく用いられます。

③構造物そのものを説明する場合⇒「トンネル」

施設の形状や工法など、構造物として説明するときは「トンネル」を使います。役割ではなく建築物そのものに注目している場面ではこちらの表現が自然です。

※アンダーパスは見た目がトンネルに似ていますが、立体交差としての役割を表す言葉です。そのため、山岳トンネルなどをアンダーパスと呼ぶのは適切ではありません。

まとめ

この記事では、「トンネル」と「アンダーパス」の違いを解説しました。

トンネルは山や地下などを掘り抜いて造られた通路を指す構造物の名称です。アンダーパスは道路や線路の下を通る立体交差施設を指し、交通を円滑にする役割があります。

構造物そのものを表すか、役割や位置関係を表すかという点を意識すると、両者を正しく使い分けることができます。

この記事を書いた人

大学卒業後、出版会社へと就職。退職後はフリーライターとして独立し、現在は言葉の意味や違いなど、日々の生活やビジネスに役立つ情報を発信しています。皆さんに「なるほど」と思ってもらえる内容をお届けすることを心がけています。




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