「本日」と「当日」の違いとは?意味と使い分けを解説

「本日」と「当日」は、どちらも日付や時間に関わる場面で使われる言葉です。しかし、意味が似ているため、どちらを使えばよいか迷うことも少なくありません。

ビジネス文書や案内文では、使い方を誤ると不自然な印象になることもあります。本記事ではそれぞれの意味を、具体例を交えてわかりやすく解説していきます。


目次

「本日」の意味

本日(ほんじつ)」とは、話し手や書き手にとっての「今日」を丁寧に表現した言葉です。たとえば、「本日はご来店ありがとうございます」のように、その場における「今日」を改まって伝える際に用いられます。

「本」という字には「中心・基準」という意味があり、「本日」は「今この瞬間を基準にした日」というニュアンスを持ちます。そのため、現在進行中の出来事や、その場でのあいさつに適した表現として広く使われています。

また、「本日」は「今日」と比べてやや格式ばった印象があるため、ビジネスシーンや公式な場面、案内文などでよく用いられます。

なお、「本日」はあくまで発話時点の「その日」を指す言葉であり、過去や未来の特定の日を指して使うことは一般的ではありません。



「本日」の例文

  1. 受付では、本日の予約内容を確認いたします。
  2. 担当者は、本日中に折り返し連絡を行います。
  3. 会議は、本日の午後三時から開始されます。
  4. ご来店のお客様には、本日限定の特典があります。
  5. 現在、本日の出荷分の作業が進められています。

「当日」の意味

当日(とうじつ)」とは、ある出来事や予定を基準にした「その日」を意味する言葉です。たとえば、「試験当日は朝八時に集合してください」のように、予定を基準とした日を指すときに使われます。

「当」という字には「その場に当たる」「該当する」という意味があり、「当日」は「特定の出来事に該当する日」という性質を持っています。そのため、「試験当日」「イベント当日」など、何らかの予定と結びつけて使われるのが特徴です。

また、「当日」は時間軸に制限がなく、過去・現在・未来のいずれの場面でも使うことができます。出来事が終わった後でも「当日は雨だった」と言えますし、これからの予定に対しても使用可能です。この点が「本日」との大きな違いとなります。

ただし、「当日」はあくまで客観的な基準に基づく言葉であり、その場のあいさつとして使うとやや不自然になることがあります。したがって、「当日」は予定や出来事を中心に据えた説明的な文脈で使う言葉と理解しておくとよいでしょう。


「当日」の例文

  1. 試験会場では、当日の持ち物確認が行われます。
  2. イベントでは、当日の混雑が予想されています。
  3. 参加者は、当日になって変更を申し出ました。
  4. 天候が悪く、当日の試合は中止となりました。
  5. 受付は、当日の朝八時から開始される予定です。

「本日」と「当日」の違い

「本日」と「当日」の違いは、次のように整理することができます。

項目本日当日
基準話し手の現在(今日)特定の出来事や予定
時間軸現在のみ過去・現在・未来すべて
性質主観的・丁寧客観的・説明的
用途あいさつ・案内予定・出来事の説明

「本日」と「当日」はどちらも「その日」を表す言葉ですが、基準となる視点が大きく異なります。「本日」は話し手の現在を基準とした言葉であり、その場の“今日”を丁寧に表現するために使われます。一方で「当日」は、出来事や予定を基準とした言葉であり、話し手の現在とは無関係に使うことができます。

また、「本日」は現在限定の表現であるため、未来や過去の特定の日を指すことはできませんが、「当日」は時間的な制約がなく、幅広い場面で使用可能です。この違いにより、「本日はありがとうございます」は自然でも、「当日はありがとうございます」は不自然に感じられることがあります。

ただし、「当日」が今日を指せないわけではなく、文脈によっては現在と一致する場合もあります。重要なのは、「どの視点を基準にしているか」です。現在を基準に丁寧に述べるなら「本日」、出来事を基準に説明するなら「当日」と考えると、両者の違いを明確に理解できます。


「本日」と「当日」の使い分け

それでは、実際に両者をどのように使い分ければよいのでしょうか?以下に、場面ごとの使い分け方を簡単に示します。

①現在の出来事を丁寧に伝える場合⇒「本日」

現在の出来事やその日の状況を丁寧に伝えるときは「本日」を使います。相手への配慮を示す表現であり、あいさつや案内文で自然に用いることができます。

②予定やイベントの日を示す場合⇒「当日」

特定の予定やイベントを基準にその日を指すときは「当日」を使います。出来事を中心に説明する際に適しており、客観的な表現として機能します。

③過去や未来の日を指す場合⇒「当日」

過去や未来の特定の日を指すときは「当日」を使います。本日は現在限定の語であるため、このような場面では適切ではありません。


まとめ

この記事では、「本日」と「当日」の違いを解説しました。

本日は話し手の現在を基準とした丁寧な表現であり、主にあいさつや案内で使われます。一方で当日は、出来事を基準とした客観的な言葉で、過去や未来にも使えるのが特徴です。

両者の基準の違いを理解することで、場面に応じた適切な使い分けができるようになります。

この記事を書いた人

大学卒業後、出版会社へと就職。退職後はフリーライターとして独立し、現在は言葉の意味や違いなど、日々の生活やビジネスに役立つ情報を発信しています。皆さんに「なるほど」と思ってもらえる内容をお届けすることを心がけています。




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